p53の歴史

Cellから.p53自体には興味はそこまでないが,何かの研究のアイデアになるかもしれないと思って読んだ. p53: A tale of complexity and context https://www.cell.com/cell/fulltext/S0092-8674(24)00246-0 p53の歴史が載っていた. 最初はoncogeneと思って…

問題の選択とdecision tree

Cellのcommentaryから. Problem choice and decision trees in science and engineering https://www.cell.com/cell/fulltext/S0092-8674(24)00304-0 自分の研究の行き詰まりを解決してくれるかもしれない,と思って読んでみた.この手のだとシステム生物学…

血漿中のプロテオミクス解析で将来の認知症発症リスクがわかる

3/11に続き,認知症のマーカーについて. 健常者を14年くらい追いかけていくUK biobankのデータを用いた研究. Plasma proteomic profiles predict future dementia in healthy adults Plasma proteomic profiles predict future dementia in healthy adults…

アルツハイマー病に先行するバイオマーカーの変化

アルツハイマー病の原因はアミロイド仮説,アミロイド蓄積→tau蓄積(神経原線維変化)→神経細胞障害→dementia発症というカスケードが一般に受け入れられている.これはBraakらの病理的な観察,ADNIというPSEN1変異の若年性アルツハイマー病の長期観察などが…

AQP4を発現する胸腺B細胞はAQP4に対する免疫寛容を誘導する

抗AQP4抗体はNMOSDを引き起こす.抗体病なのでB細胞は重要だが,T細胞の反応についてはよくわかっていなかった. B cells orchestrate tolerance to the neuromyelitis optica autoantigen AQP4 B cells orchestrate tolerance to the neuromyelitis optica …

医原性アルツハイマー病

アルツハイマー病のアミロイドβは,prion-likeな性質を有する,つまり,異常アミロイドは正常アミロイドに作用しアミロイド沈着を加速させていくことが様々な実験で示されている.また,Braakらの仕事に代表されるように,アミロイドプラークはアルツハイマ…

英語論文執筆の際にAIをどのように援用すべきか

英語論文を,DeepLやChatGPTを援用して書くことが増えてきている.これらのAIツールをどのように使うべきか,うっすら考えていたことが明瞭に言語化されていたのがこちら. AIを活用して英語論文を作成する日本語話者にとっての課題とその対策 AIを活用して…

運転中の脳卒中で確認すべきこと

岐阜大学脳神経内科教授の下畑先生のブログ. ドライブレコーダーによって発症時間を特定でき,rtPA治療をできた脳卒中の一例 運転中に発症した脳卒中を診るとき確認すべきこと - Neurology 興味を持った「脳神経内科」論文 なるほど,興味深い.運転中の脳…

Neuropixelについて

Neuropixel,すごいがなかなか受け入れがたい技術だと思っていたが,先のNatureの2報 聴覚野のrecording - shedding light on your world 言語野のrecording - shedding light on your worldのイントロを読むと,すでに2022年に報告された技術であることがわ…

Triptan製剤使用者の心筋梗塞と脳卒中のリスク

JAMA Neurologyから,Triptan製剤使用者における心筋梗塞と脳卒中のリスク上昇を見た論文. Risk of Stroke and Myocardial Infarction Among Initiators of Triptans https://jamanetwork.com/journals/jamaneurology/fullarticle/2814687?guestAccessKey=9…

抗凝固薬を使っている患者の脳出血時のreversal treatmentまでの時間と転帰の関係

今日はJAMA Neurologyから,抗凝固療法を行っている患者が脳出血を起こしたときに,抗凝固のreverse治療開始までの時間と転帰に関係があるか見てみた論文だ. Time to Anticoagulation Reversal and Outcomes After Intracerebral Hemorrhage https://jamane…

聴覚野のrecording

聴覚野についても同じ技術を用いて,single cellレベルでのrecordingが行われていた. Large-scale single-neuron speech sound encoding across the depth of human cortex https://www.nature.com/articles/s41586-023-06839-2#Sec9 Fig1がわかりやすい.…

言語野のrecording

Natureに出ていた,言語野のほぼsingle cell levelでの発音のrecordingの論文. Single-neuronal elements of speech production in humans https://www.nature.com/articles/s41586-023-06982-w こんなことできるんか…という衝撃があった. Awakeでヒトの頭…

What Is a Mentor?

どうやって論文を整理するか,悩ましく思っていた. いっそのことoutputも含めてブログにしてしまえと思ってブログを始めることにした. このブログが少なくとも自分の行く先を照らしてくれることを願う.他者の役に立てば望外である. *** ひとつめは,NEJM…